ママと赤ちゃんの睡眠&育児サポート「リープリッヒ」
コラム
Column

ママたちの睡眠問題

日本では5人に1人が睡眠に悩みを抱えている

不眠症や睡眠不足による経済的損失は、年間3兆5000億円とも言われています。大きな社会問題だと言えます。

 

日本人の女性が最も睡眠時間が少ない

睡眠時間の国際比較では、日本人の女性が最も睡眠時間が少ないという結果でした(OECD、2018)。特に、働き世代の女性が、睡眠時間が短い傾向にありました。その背景には、育児や家事が睡眠を妨げているということでした。

女性は、思春期から始まり、出産やプレ更年期、更年期、閉経など、女性ホルモンの変動の波とともに生きています。そのため、女性ホルモンの分泌量の変化に伴い、睡眠の問題が起こりやすいと言われています。

特に妊娠後期には、非妊娠女性と比べて入眠困難、睡眠維持困難が明らかに多いことが報告されています。産後の女性も、妊娠中にたくさん出ていた女性ホルモンが一気に減少するので、眠りにくくなります。

また、更年期は、女性ホルモンの分泌が不安定になることで、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒を訴える女性が有意に増加することが明らかにされています。更年期の42%~57%が不眠を訴えているという研究結果もあります。

 

睡眠不足だと…

睡眠不足だと、以下のようなリスクが高まることが知られています。

①イライラしやすくなる

②集中力の低下

③記憶・学習能力の悪化

④糖分を多めにとりがちになり、太りやすくなる

⑤肌荒れ

⑥高血圧などの疾患のリスクが高まる

⑦うつや不安障害などメンタル面でのリスクも高まる

どのステージの女性も、しっかりと睡眠をとって、元気に笑顔で毎日を過ごせるように、育児や家事のサポートを気軽に受けられる社会になることが望まれます。

特に、産後のママは、自分では気づかないうちに頑張り過ぎてしまうこともあると思います。身体的にも、メンタル的にも、周囲のサポートが必要不可欠な時期であるということを、周囲も理解しサポートする体制が広まることが大切ではないかと考えます。

赤ちゃんの夜泣きの対応は、孤独であり、細切れ睡眠となり、ママの心身ともに負担が大きくかかります。ママと赤ちゃんが元気に笑顔で過ごせるためにも、1人で抱え込まず、ぜひ周りに話したり、相談したりしてみてください。

 

参考文献

妊娠と睡眠,池上あずさ 睡眠医療 vol.15 No3 2021

睡眠検定ハンドブック

Sleep Disorders and Menopause,  Jinju Lee.JMenopausal Med. 2019